解析拠点は、タンパク質の構造解析に供する試料の調製、タンパク質の立体構造解析及び計算科学を活用したバイオインフォマティクス、次世代シーケンサを使った各種ゲノミクス解析等に関する技術や施設及び設備等を一貫して提供し、外部研究者等のタンパク質立体構造解析及びゲノム解析研究を支援します。
新着情報
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2016.10.24
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2016.09.02
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2016.06.27
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2016.06.24
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2016.04.14
■支援課題を選定する委員一覧 [PDF/80KB]
支援メニューのご案内
生産領域
創薬ターゲットをはじめ種々のタンパク質の発現生産、精製、結晶化の支援を行っています。
詳細
標的となる蛋白質
創薬ターゲットとなるもの全般。以下のものなどが含まれる。
可溶性タンパク質、細胞外タンパク質、膜タンパク質、膜タンパク質複合体、核内タンパク質(ヒストン複合体、ヌクレオソーム等)、ヒト膜タンパク質(GPCR等)、ヒト由来高分子複合体、翻訳後修飾タンパク質(糖鎖、アセチル化、メチル化、リン酸化等)
支援メニュー |
支援内容 |
対応機関 |
コンサルテーション |
総合戦略(発現系選択、コンストラクトデザイン)
ベクター等供与 |
大阪大学、京都大学、東京大学・・・・ |
組換え蛋白質生産 (パイロットスケール/大スケール) |
大腸菌 昆虫細胞 動物細胞 酵母 |
大阪大学、京都大学、東京大学・・・・ |
無細胞合成(大腸菌、ヒト、昆虫、コムギ) |
大阪大学、京都大学、東京大学・・・・ |
再構成型無細胞系(PURE system) |
東京大学 |
精製 |
アフィニティタグ精製 |
大阪大学・・ |
巻き戻し |
東京大学・・ |
蛋白質安定同位体標識化(NMR用) |
横浜市立大学・・ |
蛋白質への各種修飾導入(蛍光、光架橋、同位体) |
理化学研究所・・・ |
結晶化関連 |
大規模スクリーニング |
高エネルギー加速器研究機構・・ |
脂質メソフェース法 |
理化学研究所・・ |
磁場中結晶化 |
東京大学・・ |
オンサイト結晶化 |
理化学研究所・・・ |
特殊バインダー取得 |
RaPIDシステムによる環状ペプチドリガンドの探索と合成 |
東京大学・・ |
高機能抗体作製 |
大阪大学・・ |
抗体遺伝子クローニング・改変 |
・・・・ |
性状評価 |
NMR |
横浜市立大学・・・
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分子間相互作用解析 |
大阪大学・・ |
物理分析(SAXS、超遠心法) |
・・・・ |
化学分析(MS、二次元電気泳動、アミノ酸配列分析) |
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評価システム |
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注意点
上記のうち企業による受託解析・生産などで十分解決可能であると予想される定型的な作業や技術供与は対象外。
解析領域
Photon FactoryとSPring-8のビームラインの共用を行っています。また、必要に応じて解析の支援も行っています。
詳細
支援メニュー |
支援内容 |
対応機関 |
一般的なタンパク質結晶構造解析 |
データ収集から精密化まで |
高エネルギー加速器研究機構
理化学研究所
大阪大学、北海道大学 |
一般的なタンパク質のデータ収集 |
データ収集のみ(ビームタイム供給) |
高エネルギー加速器研究機構
理化学研究所、大阪大学 |
ハイスループット結晶スクリーニング |
試料交換ロボットによる自動スクリーニング、
プレートスクリーニング等(メールインサービス含む) |
高エネルギー加速器研究機構
理化学研究所 |
超高分解能データ収集 |
短波長X線の利用 |
理化学研究所、大阪大学 |
大きさ数ミクロンの微小結晶からのデータ収集 |
微小ビーム利用、
放射線損傷を考慮したデータ収集戦略 |
理化学研究所 |
重原子ラベルが困難な新規のタンパク質の位相決定 |
長波長X線を利用した軽原子SAD法 |
高エネルギー加速器研究機構
北海道大学 |
超分子タンパク質(大きな格子定数)のデータ収集 |
超分子複合体、ウイルス等 |
大阪大学 |
タンパク質X線溶液散乱データの収集 |
データ収集のみ(ビームタイム供給) |
高エネルギー加速器研究機構
理化学研究所 |
溶液中でのタンパク質及びタンパク質複合体の分子概形解析 |
溶液散乱データを用いたAb initio構造解析 |
高エネルギー加速器研究機構
理化学研究所 |
溶液中でのタンパク質及びタンパク質複合体のダイナミクス解析 |
溶液構造変化を時分割測定で解析 |
高エネルギー加速器研究機構
理化学研究所 |
溶液中でのタンパク質の状態評価(結晶化条件改善) |
生産領域へのフィードバック |
高エネルギー加速器研究機構
理化学研究所 |
結晶の品質改善 |
湿度コントロール、レーザー加工、
高圧下での凍結等 |
高エネルギー加速器研究機構
理化学研究所、大阪大学
北海道大学 |
結晶ハンドリング |
レーザーツイーザー、マイクロマニピュレータ、
キャピラリートップマウント法等 |
高エネルギー加速器研究機構
理化学研究所、北海道大学 |
困難な位相決定や電子密度改善 |
通常のやり方では困難な構造解析を
エキスパートが支援 |
高エネルギー加速器研究機構
理化学研究所、大阪大学
北海道大学 |
NMRによる相互作用解析 |
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電子顕微鏡解析 |
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蛍光顕微鏡解析 |
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バイオインフォ
マティクス領域
分子動力学計算を駆使し、構造予測、相互作用予測、インシリコスクリーニングなど種々のバイオインフォマティクス支援を行っています。
詳細
支援メニュー |
支援内容 |
対応機関 |
構造予測 |
タンパク質の立体構造および立体構造の特徴を予測(ドメイン境界予測、ディスオーダー予測、立体構造予測、溶液中の構造予測) |
長浜バイオ大、産総研(広川)、産総研(富井)、理研、名大、阪大、前工大、東大、東薬大 |
相互作用部位予測 |
タンパク質とタンパク質、タンパク質と糖鎖、脂質、低分子化合物などのリガンドとの相互作用部位を予測 |
長浜バイオ大、産総研(富井)、名大、理研、阪大、東大、前工大 |
ドッキング |
タンパク質のドメインとドメイン、タンパク質とタンパク質、タンパク質とリガンドがどのように結合し、複合体を形成するか予測 |
長浜バイオ大、産総研(広川)、東薬大、名大、理研、阪大、東大 |
構造決定支援 |
タンパク質の構造決定のプリプロセス、ポストプロセスを支援(結晶化支援、ターゲット(ドメイン)推奨、構造精密化) |
原子力機構、東大、産総研(富井) |
複合体構造解析 |
異なる構造解析技術(NMR、X線小角散乱、電子顕微鏡、質量分析)およびインフォマティクス技術を組み合わせて、タンパク質の複合体の構造をモデリング |
長浜バイオ大、横浜市立大、東薬大、原子力機構、阪大、東大 |
ダイナミクス解析 |
分子シミュレーション(分子動力学計算(MD)等)により、タンパク質のダイナミクス(動的構造)を解析
分子シミュレーションは、溶液中のタンパク質の構造の解析、詳細な相互作用の解析、複数の構造決定技術によって得られた情報の相関解析によるダイナミクスの再現など、さまざまな目的に対応 |
横浜市立大、長浜バイオ大、産総研(広川)、東薬大、名大、東大、原子力機構、理研、阪大 |
インシリコスクリーニング |
インシリコスクリーニングの手法、関連する技術を提供
リガンド情報に基づくインシリコスクリーニング
タンパク質構造に基づくインシリコスクリーニング
仮想ライブラリーを用いたヒット化合物の最適化設計
ADMET(膜透過性、代謝安定性、毒性など)の予測、アッセイ用プローブの設計 |
産総研(広川)、理研 |
その他 |
タンパク質の構造と機能に関するさまざまな手法、技術を提供
相互作用予測(タンパク質-タンパク質、タンパク質-糖鎖)、翻訳後脂質修飾予測、細胞内局在部位予測、プレ配列予測(ミトコンドリア・小胞体・葉緑体)、機能部位予測、安定性予測、立体構造比較、複合体比較、立体構造変化予測、プロテオーム構造アノテーション |
長浜バイオ大、産総研(富井)、名大、前工大、阪大、東大 |
機能ゲノミクス領域
次世代シーケンサを使った各種ゲノミクス解析を支援します。ライブラリ作製、シーケンスからデータ解析までトータルに支援。
詳細
機能ゲノミクス領域A
次世代シーケンサを使った各種ゲノミクス解析を行なっています。実験計画からデータ解析まで支援します。
支援メニュー |
支援内容 |
対応機関 |
遺伝子発現解析
(RNA-seq) |
次世代シーケンサを用いて、RNAの配列を調べることにより、転写産物の定量的な発現解析や構造を解析します。新規転写産物の配列情報や、新規スプライスバリアントの探索も可能です。細胞内でのRNAの向きを反映した検出が可能なdirectional RNA-seqによる解析を提供しています。non-directional RNA-seq 法では検出困難であったアンチセンスRNAの検出が可能となります。 |
理化学研究所
国立遺伝学研究所 |
転写開始点解析
(CAGE) |
CAGE法とはCAP修飾されたRNAの5’末端配列の塩基配列を決定する理研独自の技術です。次世代シーケンサと組み合わせることによりゲノムワイドに転写開始点を含む遺伝子発現解析を行うことができます。プロモーター活性やエンハンザー活性も調べることが出来ます。 |
理化学研究所
国立遺伝学研究所 |
短鎖RNA発現解析
(small RNA-seq) |
転写や転写後の遺伝子発現調節に関与している可能性のあるmiRNAやsiRNAなどのsmall RNAを、次世代シーケンサで解析します。マイクロアレイやqRT-PCR(定量PCR)などと比べて、より網羅的な解析(新規small RNAの探索も含む)が可能であり、高発現のものから低発現のものまで、定量性の高い発現頻度の解析を行うことができます。 |
理化学研究所
国立遺伝学研究所 |
タンパク質?DNA結合部位解析
(ChIP-seq) |
クロマチン免疫沈降により得られるDNA断片の塩基配列から、転写因子などのDNA結合タンパク質や、特定の修飾を受けているヒストンが結合しているゲノム領域の箇所を特定できます。 |
理化学研究所
国立遺伝学研究所 |
メチル化DNA解析
(BS-seq) |
九州大学医学部伊藤研究室が開発したPBAT法を使ってCytidineメチル化の程度を測定します。 |
理化学研究所
国立遺伝学研究所 |
ゲノム配列解析
(Genome Seq) |
配列既知生物種の再シーケンスや配列未知生物種のde novoシーケンス解析を行います。再シーケンスの場合、一塩基多型等の個体差情報が得られます。De novoシーケンスの場合は、ドラフト配列レベルの情報を提供します。 |
理化学研究所
国立遺伝学研究所 |
全エクソン領域解析
(Exome) |
Agilent社SureSelect法で全エキソンを濃縮し、シーケンス解析します。 |
理化学研究所
国立遺伝学研究所 |
機能ゲノミクス領域B
微量試料からの次世代シーケンサ用ライブラリ作製に特化した支援を行います。シーケンス解析は領域Aの支援を受けることも可能です。
支援メニュー |
支援内容 |
対応機関 |
全ゲノムメチル化解析 |
PBAT法による微量DNAからの全ゲノムバイサルファイトシーケンシングライブラリの作製 |
九州大学 |
標的メチル化解析 |
ターゲットエンリッチメントとPBAT法による標的ゲノム領域のバイサルファイトシーケンシングライブラリの作製 |
九州大学 |
1細胞遺伝子発現解析 |
1細胞からのRNA-seqライブラリ作製を支援。データ解析(各遺伝子の相対発現量、変動係数、必要に応じて実発現量の推定、細胞間の遺伝子発現相関、変動遺伝子の抽出、細胞のグルーピング)も当研究室で支援 |
早稲田大学 |
微小切片の分取とそれを用いた遺伝子発現解析 |
植物等の組織から微小組織切片(100 ul程度)を分画し、そこからRNAを抽出し上記遺伝子発現解析を支援 |
早稲田大学 |
微小組織片および少数細胞(1万細胞以下)を用いたChIP-seq解析 |
ヒストンH3K4me3、H3K27me3、H3K27ac、H3K9me3の修飾、RNAポリメラーゼについて少数細胞の解析技術基盤を情報解析まで含めた形で提供する。必要に応じて、研究室で希望者を受け入れ、ChIP実験から直接指導も行う。ライブラリ作成以降は当研究室にて実施し、データ解析も希望があれば指導も含め実施する。 |
東京大学
東京工業大学 |
1細胞RNA-Seqのシーケンスライブラリ作製 |
モデル真核生物の1細胞RNA-Seq実施のために、96ウェルフォーマットで1細胞採取からcDNA合成・増幅、シーケンスライブラリ作製までを支援する。必要に応じてデータ解析も支援する。ただし細胞はセルソーターで採取でき、1細胞あたりのTotal RNA量が2-20 pg、直径が10-15 μ前後であること。埼玉県和光市まで生細胞を持ち込み、細胞剥離できること。1サンプルあたり5万個以上の細胞が用意できること。比較条件は3条件以下が望ましいが応相談。抽出済みのRNAは受け付けない。 |
理化学研究所 |
遺伝子発現解析 |
微量サンプルの遺伝子発現解析 (SAGE-seq, RNA-seq) |
金沢大学 |
領域の参画機関一覧