A1-2 タンパク質細胞内結晶化支援

ユニット名

構造解析ユニット

支援担当者

所属 ① 名古屋大学 シンクロトロン光研究センター
② 名古屋大学 シンクロトロン光研究センター
③ 名古屋大学 シンクロトロン光研究センター
氏名 ① シャバス レオナルド
② 梅名 泰史
③ 小野田 浩宜
AMED
事業
課題名 生命科学と創薬研究に向けた相関構造解析プラットフォームによる支援と高度化
代表機関 理化学研究所
代表者 山本 雅貴

支援技術のキーワード

細胞内結晶化、ヒト由来細胞発現、糖鎖修飾タンパク質

支援技術の概要

従来のタンパク質結晶構造解析では構造決定が困難なタンパク質に対して、安定な細胞内環境下で目的のタンパク質を結晶化させ、さらに細胞内結晶から結晶構造解析に必要な回折強度データを直接測定する細胞内結晶構造解析技術を包括的に支援する。支援内容として、以下の関連する技術の支援を実施する。

  • 目的タンパク質をヒト由来培養細胞の標的小器官で発現するプラスミドの製作支援

  • 細胞内結晶化を行うヒト由来培養細胞の発現系の構築支援

  • 細胞内結晶の顕微観察及び蛍光等による可視化解析の観察支援

  • 細胞内結晶化の条件スクリーニング支援

  • 細胞内結晶から直接にX線回折データを収集するin situ測定支援
  • 支援技術の利用例

    細胞内で目的タンパク質の結晶化を制御する技術はまだ開発段階の新しいアプローチである。細胞内結晶は糖鎖修飾などの翻訳後修飾や天然の補欠因子などを安定に保持した天然状態の構造決定が見込まれる。また、細胞外に抽出された状態では結晶化が困難なタンパク質の構造決定も期待される。将来的には、ロボットや画像認識AIなど自動化技術を駆使して、発現、培養、観察、測定のハイスループット化を構築する予定である。

    支援担当者の研究概要

    シャバス・レオナルド教授を中心とする名古屋大学のApplied Structural Biology & Methodology(ASBiM)研究グループでは、様々な生体分子を多様な手法で解析しているメンバーで構成され、本支援担当者らは、特にX線結晶構造解析による手法の開発や研究を行っている。支援担当者のシャバス教授は、前職のフランスの放射光施設SOLEILの構造生物分野を統括するリーダーとして様々な技術開発に携わり、本支援技術である、ヒト由来培養細胞内へのタンパク質結晶化の制御とその細胞内結晶を直接測定する技術の開発に取り組み、その研究成果を発表した。さらに、ヨーロッパ内の構造生物学の研究支援ネットワーク(iNEXT)に参加し、国外の構造解析技術に精通している。

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