所属 |
① 大阪大学 蛋白質研究所 ② 大阪大学 蛋白質研究所 ③ 大阪大学 蛋白質研究所 |
|
---|---|---|
氏名 |
① 栗栖 源嗣 ② 中根 崇智 ③ 川本 晃大 |
|
AMED 事業 |
課題名 | 生命科学と創薬研究に向けた相関構造解析プラットフォームによる支援と高度化 |
代表機関 | 理化学研究所 | |
代表者 | 山本 雅貴 |
MicroED、電子回折、結晶構造解析、低分子結晶
電子顕微鏡を利用して 1 μm 未満の超微結晶から回折データを収集し、複雑な天然物や合成有機分子の構造を決定する。
・X 線回折法では粉末回折像しか得られないような微結晶粉末試料からも単結晶回折パターンが得られる
・0.7 Åを超える高分解能構造解析が可能
・自動運転による大量データ収集が可能で、結晶多形・混合物・良結晶の割合が少ない高難易度試料の解析も可能
X 線回折に適した大きさの結晶が得られない系で、0.3 μm 程度の微結晶から約 0.8 Åの回折データを収集し、水素を含めたマップを得ている。
・データ収集システムの高度化
電子顕微鏡の自動運転によって一晩で数百個の微結晶から回折データを収集するシステムを構築し、さらなる高速化を目指している。
・高難易度データセット処理方法の改善
シリアル結晶学で培った経験を活かし、複数の結晶形が混在する試料・回折能のばらつきがある試料から高多重度のデータセットを取得し、良質で相同性の良い結晶を選択してマージするアプローチを推進している。
・多重散乱を考慮したデータ処理
MicroED 法は多重散乱の影響によりX線回折法と比べてR値が下がりにくいのが課題であるが、CCP4/DIALS開発者らと連携して、多重散乱の影響に配慮したデータ処理方法を検討中である。