A11-2 疾病関連蛋白質生産・提供

ユニット名

構造解析ユニット

支援担当者

所属 ① 大阪大学 蛋白質研究所
② 大阪大学 蛋白質研究所
氏名 ① 高木 淳一
② 佐藤 健
AMED
事業
課題名 創薬ターゲットおよびバイオ医薬候補品の高品質生産の支援
代表機関 大阪大学
代表者 高木 淳一

支援技術のキーワード

バイオ医薬、動態試験、サンドイッチELISA、アデノ随伴ウイルス、凝集体分析

支援技術の概要

「バイオ医薬品候補等の高品質ラボスケール生産と性状解析」について経験の豊富な本グループが、バイオ医薬リード品をもつアカデミア研究者が遭遇する生産上の諸問題の解決を支援する。下記の3つの支援項目を含む。

バイオ医薬候補品等の中規模生産:抗体を含むバイオ医薬候補品(蛋白質性生理活性物質)について、当グループが有するタンパク質生産パイプラインを用いて小動物での実験に必要な量(~数十ミリグラム)の生産を行う。まだ生産スキームや最終候補コンストラクトが確定出来ていない場合には、そのステージの支援からスタートする。

バイオ医薬候補品の性状評価系の確立:バイオ医薬品開発では、基礎研究から見つかったリードについて、免疫学的および物理化学的性状を評価する方法の確立を支援する。具体的には、候補物の抗体を用いた定量・検出系や、凝集体の分析・除去法の確立を行う。

in vivo試験グレードのAAVベクターの調製:AAVベクターを動物に投与するin vivo試験において必要な、高濃度(1012 vg/ml以上)かつ高純度のウイルスの調製を支援する。

支援技術の利用例

1)バイオ医薬候補品の大量精製条件検討支援の例
依頼者が開発した難治性疾患に対するバイオ医薬候補品について、浮遊動物細胞を用いた一過性発現で数十ミリグラムの生産を行い、その物理化学的諸性状を評価した。一部が高分子化していることを突き止め、ゲルろ過クロマトグラフィーによって単分散ピークのみを精製する条件を決定した。この精製プロトコールを用いてCDMOによる受注生産が行われ、グラムスケールで調製した候補品を用いて動物実験が行われている。

2)バイオ医薬候補品の血中半減期測定
新型コロナウイルス感染症治療薬候補として開発したACE2デコイ蛋白質について、複数の抗体を作製することでサンドイッチELISA定量系を構築した。このアッセイ系を用いてマウス腹腔および静脈から投与した候補品の血中半減期を測定した。また、サルFcに反応しない抗ヒトFc抗体を樹立することにより、カニクイザルにおいても応用できるELISA系も構築した。

支援担当者の研究概要

http://www.protein.osaka-u.ac.jp/rcsfp/synthesis/index.html

支援申請する