B6-1 1細胞遺伝子発現解析

ユニット名

発現・機能解析ユニット

支援担当者

所属 ① 東京大学 定量生命科学研究所
② 東京大学 定量生命科学研究所
氏名 ① 白髭 克彦
② 中戸 隆一郎
AMED
事業
課題名 先端エピゲノミクス・1細胞解析支援
代表機関 東京大学
代表者 白髭 克彦

支援技術のキーワード

1細胞RNA-seq、1細胞ATAC-seq、1細胞マルチオミクス解析

支援技術の概要

1細胞オミクス解析は、従来のトランスクリプトーム(RNA-seq)解析やオープンクロマチン(ATAC-seq)解析では必須であった標的細胞のクローン化を必要とせず、多様な細胞集団をそのまま解析に使用し1度に数千細胞の集団から各細胞ごとのオミクスデータを取得することを可能にする。得られたデータを解析することで、未知の細胞集団の分離同定・培養不能な細胞の分析・細胞種ごとの薬剤応答評価などにおいて非常に強力なツールとなる。我々は1細胞オミクスライブラリ調製装置10X Chromiumを用いて、1細胞RNA-seq解析をはじめとして、1細胞ATAC-seq解析、1細胞TCR/BCRレパトア解析や1細胞表面抗原+トランスクリフ゜トーム解析(CITE-seq解析)を用いた解析の支援に対応する。支援希望者に適した実験系の選定から、実験試料に合わせた細胞懸濁液調製法の検討、ライブラリ作成、NGS を用いた配列解読、大規模解析サーバーを用いたリードのマッピング等の1次解析から、細胞のクラスタリング解析と細胞種の同定、新規マーカー検出、発現変動解析、擬時間解析等、支援希望者の実験内容に合わせた高次情報解析の支援を行う。

支援技術の利用例

1細胞オミクス解析の最大の利点は、標的となる混成細胞群を細胞ごとに単離・クローン化することなく個々の細胞のトランスクリプトーム情報等を取得できることである。これにより例えば以下のような解析を行うことができる。
・未知の細胞集団の分離同定:どのような細胞種から構成されているかわからないヘテロな集団で1細胞RNA-seq等の解析を行い、各細胞のオミクス情報の類似度から細胞を群に分け、それぞれの群の同定や新たなマーカーの検出、データ解析を行う
・細胞種ごとの薬剤応答評価:さまざまな細胞集団からなる組織サンプル等において、薬剤処理等を行ったときの個々の細胞種の応答や細胞数の増減を観察する
・TCR/BCRレパトア解析:感染患者の末梢血を用いてどのような免疫応答が起きたのかを明らかにする ・分化過程の擬似時間解析:細胞集団が分化し複雑な組織へと変化していく過程を、細胞のトランスクリプトームの変化・クロマチン構造の変化・細胞数の変化を通して追跡する

支援担当者の研究概要

https://www.iqb.u-tokyo.ac.jp/chromosomeinformatics/index.html

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