B6-3 オミックス解析支援

ユニット名

発現・機能解析ユニット

支援担当者

所属 ① 東京大学 定量生命科学研究所
② 東京大学 定量生命科学研究所
③ 東京工業大学 科学技術創生研究院細胞制御工学研究センター
氏名 ① 白髭 克彦
② 中戸 隆一郎
③ 木村 宏
AMED
事業
課題名 先端エピゲノミクス・1細胞解析支援
代表機関 東京大学
代表者 白髭 克彦

支援技術のキーワード

ChIL-seq、空間的遺伝子制御解析、Visium

支援技術の概要

顕微鏡観察による局在解析とシーケンス解読による核酸情報の取得を同時に行う、空間的遺伝子制御解析技術による研究支援を行う。

ChIL-seq 技術は、標的とするタンパク質の細胞内局在情報とゲノム上の結合プロファイリングを、スライドグラス上のごく少量の細胞から同時に取得することを可能にした画期的な方法であり、我々がBINDS事業を通じて開発した独自技術である(Harada et al., Nat Cell Biol 2019)。ChIL-seq法では細胞を固定後、オリゴヌクレオチド+蛍光標識抗体をin situで反応させた後にTn5トランスポゼースを用いてそのオリゴヌクレオチドを抗原近傍のゲノムに挿入する。オリゴヌクレオチドにはT7 RNAポリメラーゼプロモーターを持たせているため、蛍光抗体による細胞内局在の観察後、試料をT7 RNAポリメラーゼと反応させることで、タグとゲノムDNAが連結した領域をRNAとして増幅できる。これを回収しNGSによりゲノム上の局在を決定する。数百の細胞から、抗体の感度によっては1細胞からのChIL-seq解析が可能である。

Visium 法は組織切片のスライドグラス上の位置情報と、各座標ごとのトランスクリプトームを同時に取得する方法である。スライドグラス上には位置情報に対応した個別の配列を持った多量のdTオリゴがあらかじめグリッド状に配置されており、この上で組織切片の逆転写を行うことで、得られたcDNAに位置情報を付加することができる。本支援メニューでは10X Genomicsのキットを用いて調製したライブラリのシーケンスの支援とその後のデータ解析の支援を行う。

支援技術の利用例

・注目するヒストン修飾やDNA結合タンパク質の細胞内局在変化と、ゲノム上での分布の変化を同時に解析したい
・希少なサンプルで、蛍光顕微鏡観察とChIP-seqを同時にやりたいが十分な細胞数を用意できない
・Visiumをやってみたいがシーケンス解析の経験がない

支援担当者の研究概要

https://www.iqb.u-tokyo.ac.jp/chromosomeinformatics/index.html

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