所属 |
① 産業技術総合研究所 人工知能研究センター ② 理化学研究所 計算科学研究センター |
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氏名 |
① 富井 健太郎 ② 池田 和由 |
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AMED 事業 |
課題名 | ライフサイエンス研究加速のためのバイオインフォマティクス研究 |
代表機関 | 産業技術総合研究所 | |
代表者 | 富井 健太郎 |
FBDD、PPI阻害、ファーマコフォア、リード最適化、フォーカストライブラリー
分担機関ならびに代表機関の開発技術や既存技術などを組み合わせ、医薬品候補などの効率的探索の支援を実施する。理化学研究所の池田グループでは、主にフラグメント創薬(FBDD)におけるリガンドベースの分子設計およびPPI標的に対するインシリコスクリーニング手法の開発と、開発技術を応用した創薬研究を行っている。今までにメチオニンγ-リアーゼなど酵素標的としたFBDDにおいて、ファーマコフォアベースのクラスタリング法と三次元静電相互作用表面の計算を組み合わせた解析法を提案し、活性フラグメントの発見と活性メカニズムの解明に貢献した。PPIを標的とした創薬研究として、PPI 界面の三次元構造の違いによって分類された分子量450以上の中分子合成化合物からなるPPI阻害ライブラリーデータベース(DLiP)を開発した。重要なPPI標的の一つであるKeap1/Nrf2に対して、人口知能(AI)技術を用いたインシリコスクリーニングを実施し、実験による検証を行った。その結果、従来法に比べて高いヒット率を実現した実績を有する。
理化学研究所の池田グループでは、低分子標的では、既知のリガンド情報がある場合に、以前開発に携わったChEMBLデータベースを活用し、リガンド予測モデルの構築を行い、新規活性化合物の探索を行う。一方、既知のリガンド情報が少ない標的には代表機関のPoSSuMを利用する。PoSSuMを利用した基質結合候補部位の探索および基質探索は、ドッキングスタディの初期構造やファーマコフォアモデルの構築にも活用可能である。配列類似性が低い場合でも、リガンド結合部位が類似する標的から相互作用情報を取得することで候補化合物の提案を行う。PPI標的では、当グループが開発したPPI阻害ライブラリーデータベース(DLiP)を用いて、低分子では対応できないPPI標的に対してもインシリコスクリーニングを実施し、ヒット化合物の発見を支援する。ヒット獲得後には、さらなる活性向上を狙うリード最適化や新たな構造展開を狙うフォーカスドライブラリーの設計を支援する。
分担研究者は、主にフラグメント創薬(FBDD)におけるリガンドベースの分子設計及びPPI標的に対するインシリコスクリーニングにおいてヒット獲得などの実績がある。これまでに、メチオニンγ-リアーゼなど酵素を標的としたFBDDにおいて、ファーマコフォアベースのクラスタリング法と三次元静電相互作用表面の計算を組み合わせた解析法を提案し、活性フラグメントの発見と活性メカニズムの解明に貢献した。PPIを標的とした創薬研究では、PPI 界面の三次元構造の違いによって分類された分子量450以上の中分子合成化合物からなるPPI阻害ライブラリーデータベース(DLiP)を開発した。重要なPPI標的の一つであるKeap1/Nrf2に対して、人口知能(AI)技術を用いたインシリコスクリーニングを実施し、従来法に比べて高いヒット率を実現した実績がある。
研究代表者は、タンパク質の立体構造予測や複合体構造予測などに関するバイオインフォマティクス技術の開発を行うとともに、タンパク質と低分子化合物との相互作用についても、深層学習を用いた結合予測法やデータベースPoSSuMの開発など多様な研究を実施している。またこれまでのBINDSで、依頼のあった個別の系の様々な状況下で、タンパク質と基質の相互作用予測などに関する支援を行った。