D1-1 化合物スクリーニング実務支援

ユニット名

ヒット化合物創出ユニット

支援担当者

所属 ① 九州大学 大学院薬学研究院
氏名 ① 山下 智大
AMED
事業
課題名 グリーンファルマ創薬構造解析による支援高度化の推進
代表機関 九州大学
代表者 大戸 茂弘

支援技術のキーワード

スクリーニング機器・測定装置利用支援、HTS評価系構築支援、化合物スクリーニング実務支援、ライブラリー提供支援、九大オリジナル化合物ライブラリー

支援技術の概要

難治性疾患に対する創薬育薬を目指したスクリーニング支援

九州大学薬学研究院「グリーンファルマ研究所」のスクリーニング特化フロアに設置された多様なハイスループットスクリーニング(HTS)機器を利用を支援する。またBINDS (phase I)の支援実績と経験を活かし、ハイスループットスクリーニング機器の技術支援、アッセイ系構築支援を提供する。さらには当施設のHTS機器で評価するための既承認薬ライブラリーおよび九大薬オリジナル化合物ライブラリーを提供する。

支援技術の利用例

既承認薬ライブラリーおよび他ユニットとの連携によるライブラリーを利用したスクリーニングの実施

 自動分注機であるBiomek NXPと多様なHTS機器を用いることで、学内外合わせて50件以上のスクリーニング支援を実施した。

イオンチャネル及びGPCRを標的とした新たな作動薬および阻害薬の探索

 難治性疾患に関与するイオンチャネルやGPCRの機能を活性化もしくは阻害する化合物の探索を目的に、FDSS7000EXやEnSpireを利用した化合物スクリーニングが実施可能。

抗がん薬による神経ダメージを保護する既承認医薬品の探索

 抗がん薬であるオキサリプラチンによる末梢神経障害に対する予防薬の探索を目的に、IN Cell Analyzer 2000および既存薬ライブラリーを利用して、神経細胞に対するオキサリプラチンの神経傷害への影響を評価した結果、神経障害を抑える有用な既承認薬を発見した。

[Reference]
BBRC 596: 22-28 (2022)
Pancreatology 21: 1071-1080 (2021)
Cells 10: 434 (2021)
Sci Rep 10: 1465 (2020)
Int. J. Cancer 145:2107-2113 (2019)
PLoS One 11:e0165189 (2016)

支援担当者の研究概要

 既存の承認薬の適応拡大(育薬エコファーマ)と、地球環境にやさしい薬の合成(グリーンケミストリー)を融合させた「グリーンファルマ」を推進している。そして、最先端のスクリーニング技術を応用して、化合物ライブラリーや既承認医薬品の中から、疼痛関連因子やかゆみ関連因子を制御する新規化合物の探索を進めている。さらに、疾患モデルに対する化合物の効果を明らかにすることで、基礎研究の成果をいち早く治療薬につなげることを目指している。

https://www.phar.kyushu-u.ac.jp/library-screening/result/
https://global.phar.kyushu-u.ac.jp/
http://angesjps.umin.jp/lab/lab_6.html#2

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