F8-1 薬物動態解析支援(in vivo

ユニット名

薬効・安全性評価ユニット

支援担当者

所属 ① 大阪大学 大学院薬学研究科
氏名 ① 中川 晋作
AMED
事業
課題名 In vivo薬物動態・安全性評価支援と生体模倣評価系の高度化
代表機関 大阪大学
代表者 中川 晋作

支援技術のキーワード

薬物動態試験、薬物動態パラメーター、実験動物

支援技術の概要

生体における開発候補化合物の薬物動態(Pharmacokinetics: PK)は、吸収(Absorption)、分布(Distribution)、代謝(Metabolism)、排泄(Excretion)により規定される。開発候補化合物を医薬品へと導くために実施される臨床試験の第Ⅰ相試験においては、ヒトに対する薬物動態が検証される。そのため創薬研究では、臨床試験以前の段階から化合物の薬効とともに薬物動態をin vivoで検討する必要がある。大阪大学薬学研究科附属創薬センター(Drug innovation Center: DiNC)薬物動態・安全性試験ユニット(Pharmacokinetics and Safety Studies Unit: PKSA)では、開発候補化合物の有用性を評価する上で重要となるin vivo薬物動態試験を支援する。

支援技術の利用例

1.薬物動態試験支援
1)支援依頼者からPKSAに被検化合物を提供いただき、超高速液体クロマトグラフィー‐タンデム四重極型質量分析計(LC-MS/MS)を用いてその化合物の定量法を構築後、各希釈濃度の化合物を用いて得られたピーク面積から検量線を作成する。
2)被検化合物を実験動物に投与した後、経時的採血と臓器摘出・細胞調製を行う。使用実験動物はマウスとラット、投与回数は単回あるいは連続(2週間まで)投与、投与方法は経口、皮下、静脈内などの対応を行う。
3)超高速液体クロマトグラフィー-タンデム四重極質量分析装置を用いて薬物動態パラメーターの算出、標的臓器・細胞への移行を評価する。算出する薬物動態パラメーターとしてはVolume of distribution (Vd)、Area Under the Curve (AUC)、Clearance(CL)、Half-Life(t1/2)、血中最大濃度(Cmax)と血中最大濃度時の時間(Tmax)などであり、その結果を支援依頼研究者にフィードバックする。
2.創薬支援利用施設、設備
実験動物への投与などは、大阪大学薬学研究科附属動物実験施設において実施する。

薬物動態解析は、イオンモビリティー搭載四重極飛行時間型質量分析装置、超高速液体クロマトグラフィー-タンデム四重極質量分析装置などの機器を使用する。

支援担当者の研究概要

PKSAにおいて、動物実験有資格技術者、製薬会社出身薬物動態専門研究者や大阪大学薬学研究科教員が、被検化合物の実験動物への投与や薬物動態解析・評価を支援する。またPKSAと製薬会社出身・出向の創薬化学研究者が所属している構造展開ユニット(Lead Exploration Units: LEU)間では相互連携体制が構築されており、創薬サイエンス研究支援拠点においてアカデミア創薬研究をシームレスに支援する体制が整えられている。

大阪大学大学院薬学研究科附属創薬センター薬物動態・安全性試験ユニット
HP:http://www.phs.osaka-u.ac.jp/souyaku_kyoten/about/stc.html

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