G2-8 ヒット化合物創出からモダリティ探索の連携支援

ユニット名

連携・融合ユニット

支援担当者

所属 ① 大阪大学 大学院薬学研究科
② 大阪大学 大学院薬学研究科
氏名 ① 辻川 和丈
② 春田 純一
AMED
事業
課題名 創薬サイエンス研究支援基盤の統合による創薬イノベーションの加速
代表機関 大阪大学
代表者 辻川 和丈

支援技術のキーワード

化合物ライブラリー、HTS、構造展開、初期ADMET、連携支援

支援技術の概要

大阪大学薬学研究科創薬サイエンス研究支援拠点は、化合物ライブラリー・スクリーニングセンター(Compound Library Screening Center: LiSC)と創薬センター(Drug innovation Center: DiNC)から構成されている。BINDSのヒット化合物創出ユニットの支援はLiSCにおいて、モダリティ探索ユニットの支援はDiNCの構造展開ユニット(Lead Exploration Units: LEU)が担当する。LiSCでは最新の創薬機器を整備し、共用する体制が整っている。それらの機器を活用し、またがん臨床検体由来の初代培養細胞(Patient-derived Cells)やマウス移植モデル(Patient-derived Xenograft)も利用して創薬標的分子の探索が可能となる。創薬標的分子の機能を制御する化合物の探索においては、ハイスループットスクリーニング(High Throughput Screening: HTS)系の構築やドラッグライク化合物ライブラリーの提供、さらにHTS実施の支援を受けることができる。またメタボロミクス、リピドミクスやエピトランスクリプトミクスといったオミックス解析支援も対応している。LiSCでは製薬企業等の出身創薬研究者がこれらの支援を担当する。
LiSCの支援を受けてヒット化合物が見いだされると、次にリード化合物創出に向けて誘導体合成展開を進めていく。この支援はLiSCからLEUへと連携される。LEUでは、製薬企業出身・出向の創薬化学研究者が化合物のデザイン、合成、物性やin vitro ADMET評価を支援依頼研究者と、またLiSCの創薬研究者と融合して進めていく。以上のように大阪大学薬学研究科はLiSCとLEUの支援研究者が相互に連携して、アカデミア等の創薬研究をシームレスに支援する体制が整えられている。
さらに大阪大学薬学研究科のDiNCには薬物動態・安全性試験ユニット(Pharmacokinetics and Safety Studies Unit: PKSA)が設置されており、BINDSの薬効・安全性評価ユニットの支援を担当している。よってLEU支援により創出される化合物のin vivoにおける薬物動態・安全性試験の実施も対応できる。
このようにBINDS支援において、大阪大学薬学研究科はユニット間の連携・融合によりアカデミア創薬研究をシームレス支援できる最大の特徴がある。

支援技術の利用例

LiSCにおけるヒット化合物創出ユニットの支援、LEUにおけるモダリティ探索ユニットの支援の詳細は、本支援メニューにそれぞれ記載されている。下記には各ユニットの支援項目を示す。

1.LiSCにおけるヒット化合物創出ユニット支援項目

  • 創薬標的分子探索
  • 化合物ライブラリー提供
  • HTS系構築、実施
  • メタボロミクス、リピドミクス、エピトランスクリプトミクス解析
  • 2.LEUにおけるモダリティー探索ユニット支援項目

  • グルーバル開発状況調査
  • 周辺化合物探索と提案
  • 最適化誘導体合成展開
  • 初期ADMET・物性評価
  • 支援担当者の研究概要

    大阪大学薬学研究科創薬サイエンス研究支援拠点では、製薬等企業出身・出向の創薬に関する経験と知識を有する研究者が連携協力する体制を構築し、ヒット化合物創出ユニットとモダリティ探索ユニットの支援対応を行っている。その支援体制は下記のサイトのムービーの視聴により知ることができる(https://www.youtube.com/watch?v=tz9lyFk6UAs&t=1s)。また整備している機器の技術セミナーも随時開催しており、下記大阪大学大学院薬学研究科創薬サイエンス研究支援拠点HP(https://www.phs.osaka-u.ac.jp/souyaku_kyoten/)のトップページで紹介している。さらに学会においてブース出展によりBINDSのシームレスな支援の情報の提供も進めている。

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