G3-2 1細胞・微小組織遺伝子発現解析

ユニット名

連携・融合ユニット

支援担当者

所属 ① 早稲田大学 理工学術院
② 早稲田大学 理工学術院
③ 早稲田大学 ナノ・ライフ創新研究機構
氏名 ① 竹山 春子
② 細川 正人
③ 松永 浩子
AMED
事業
課題名 1細胞/微小組織マルチオミックスのオールインワン解析による生命科学研究の支援
代表機関 早稲田大学
代表者 由良 敬

支援技術のキーワード

シングルセル、微小組織、RNA-seq、遺伝子発現解析、ゲノム変異解析

支援技術の概要

  • 1細胞(シングルセル)や微小組織領域を対象とした遺伝子発現解析(RNA-seq)を支援する。全長cDNAライブラリ調製を実施しており、mRNAの3’末端の配列情報にとどまらず、転写物のバリアント解析、遺伝子融合部位の配列解析も可能である。
  • 組織を対象とする場合は、独自の微小組織採取装置を用いて、支援申請者の興味領域の採取を行う。直径100ミクロンサイズの微小領域を顕微鏡観察しながら採取し、採取箇所ごとにRNA-seqデータを取得し空間的位置情報と紐付けた解析を行う。凍結組織とホルマリン固定パラフィン包埋組織のいずれも対応可。採取位置は、支援申請者と詳細な擦り合わせを行った上で決定し、支援申請者立ち合いのもと作業を進めることもできる。RNAだけでなくゲノムDNAの単離も可能であり、変異解析も支援する。
  • 支援技術の利用例

  • 新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)日本国内流行の株感染細胞遺伝子発現解析
  • 劇症型溶血性レンサ球菌感染症における新規IFN-γ産生未熟骨髄系細胞の遺伝子発現解析
  • 肺がんにおける分子標的薬投与前後の空間的遺伝子発現解析およびEGFR遺伝子変異解析
  • 空間的遺伝子発現解析を適用した子宮頸がんにおけるヒトパピローマウイルス感染機序の解明
  • 脊髄損傷モデルマウス大脳皮質の空間的遺伝子発現解析による感覚運動機能の回復に関連する遺伝子探索
  • など

    支援担当者の研究概要

    組織切片からマイクロオーダーで微小組織を採取する技術(ハード)(1)と、1細胞もしくはそれに準ずる数十細胞、もしくは微小組織を対象としたDNAやRNAを解析する技術(ウエット)(2)、および配列情報をもとにした機能予測や、組織形態との関連付けによる空間的組織構成の解析技術(ドライ)のトータルシステムを開発しており、これまでに生体組織の機能理解や医療分野への応用を進めてきた(3)~(5)
    本課題では、上記技術を支援として提供する他、遺伝子発現情報以外のプロテオームやメタボローム 情報も含めたマルチオミクス解析手法の開発、組織画像と遺伝子発現の統合解析プラットフォームの構築を推進する。また、一粒子レベルでのウイルスゲノム解析技術の開発を進め、ホストと病原体(ウイルス)変異との感染応答の双方向解析の支援提供を目指す。
    竹山研究室HP: http://www.takeyama-lab.sci.waseda.ac.jp/

    (1)Yoda T et al., Sci. rep., 7, 4325 (2017)
    (2)Yamazaki M et al., Sci. rep., 10, 7083 (2020)
    (3)Sugeno A et al., Neural Regen. Res., 16, 1258-1265 (2021)
    (4)Ueda S. et al., Front. Mol. Neurosci., 3, 741895 (2021)
    (5)Nakayama J, et al., Dis. Models Mech. (2022)

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