G3-3 プロテオーム解析支援

ユニット名

連携・融合ユニット

支援担当者

所属 ① 九州大学 生体防御医学研究所 附属トランスオミクス医学研究センター
② 九州大学 生体防御医学研究所 附属トランスオミクス医学研究センター
③ 九州大学 生体防御医学研究所 附属トランスオミクス医学研究センター
氏名 ① 馬場 健史
② 和泉 自泰
③ 高橋 政友
AMED
事業
課題名 1細胞/微小組織マルチオミックスのオールインワン解析による生命科学研究の支援
代表機関 早稲田大学
代表者 由良 敬

支援技術のキーワード

プロテオミクス、プロテオーム解析、質量分析

支援技術の概要

ナノフロー液体クロマトグラフィータンデム質量分析 (nanoflow liquid chromatography tandem mass spectrometry, nano-LC/MS/MS) を使用したショットガンプロテオミクスは、タンパク質の網羅的かつ定量的な分析のために開発され、バルクスケールのプロテオミクスにおいて広く利用されている手法である。本手法はタンパク質の消化断片をnano-LCで分離し、MS/MSのフラグメント情報を基に各タンパク質の特異的なペプチド配列を同定し、検索エンジンを活用することでタンパク質の網羅的観測が可能となる。ただし一般的なnano-LC/MS/MSシステムを使用し、数千のタンパク質を観測するためには、約200 ngの消化ペプチド (哺乳類細胞1000細胞相当) が必要である。また、プロテオーム分析のためには、タンパク質変性、可溶化、ジスルフィド結合の還元、遊離システイン残基のアルキル化、精製、タンパク質の酵素消化、脱塩処理のような複数のサンプル処理ステップが必要となる。

本支援では、体液(血漿50 μL程度)、細胞(1×106個程度)、組織(10 mg FW程度)などの生体試料を対象としたプロテオーム解析を行い、病態関連タンパク質の同定、代謝制御のメカニズム解明、新規のバイオマーカーの発見などに貢献できる研究支援を実施する。

支援技術の利用例

  • 各種生体試料からのタンパク質の網羅的発現解析
  • 病態関連タンパク質の同定、代謝制御のメカニズム解明、毒性評価、新規のバイオマーカーの発見など
  • 支援担当者の研究概要

    プロテオーム解析については、プロテオミクスに造詣の深い同研究所の中山敬一教授、新潟大学の松本雅記教授、京都大学の石濱泰教授から直接ご指導頂き、データ非依存性解析(data-independent acquisition, DIA)を活用したショットガンプロテオミクスが運用可能な状態にある。さらに、近年では、超高感度の分析系の開発も進め、1細胞プロテオーム解析(Hata, Anal Chem 2020)を世界に先駆けて達成した。

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