G3-5 トランスクリプトーム解析支援

ユニット名

連携・融合ユニット

支援担当者

所属 ① 早稲田大学 理工学術院
② 早稲田大学 高等研究所
③ 早稲田大学 理工学術院
氏名 ① 浜田 道昭
② 福永 津嵩
③ 井内 仁志
AMED
事業
課題名 1細胞/微小組織マルチオミックスのオールインワン解析による生命科学研究の支援
代表機関 早稲田大学
代表者 由良 敬

支援技術のキーワード

ノンコーディングRNA、RNA構造解析、RNA-RNA/タンパク相互作用、RNAウイルス,RNAを中心としたオミクス解析

支援技術の概要

取得済みのトランスクリプトームデータ(RNA-seqデータ等)から発現変動解析等を行い転写産物候補(ノンコーディングRNAを含む)の絞り込みを行う.この際にはスプライシングバリアントを考慮した絞り込みも可能である.さらに絞り込んだ転写産物候補に関してGO解析やパスウェイ解析などの典型解析に加えて,RNAの機能を明らかにするための周辺オミクスデータの統合解析を行う.例えばエピゲノム(ATAC-seq,ChIP-seqなど),RNA-RNA/タンパク質相互作用等のインタラクトーム( CLIP-seq,DRIP-seq, Ribo-seq,RIC-seq)の統合解析を行う.この際には依頼者から提供を受けるデータの他,ENCODE,GTExなどの外部データを用いることも可能である(図1).

長鎖ノンコーディングRNA(lncRNA)やウイルスRNAの機能解明に向けてRNAの「機能エレメント」に基づく解析を行う.機能エレメントとしては,配列(トランスポゾンなどのリピートを含む),構造,修飾,他の分子との相互作用部位などに関する解析を実施することが可能である.特に構造解析やインタラクトーム解析においては複数の独自技術を有しているため,それらを用いた解析を行うことが可能である.具体的な技術に関しては下図を参照のこと.

上記のいずれの支援においても,本支援担当者側では生物実験は行わずに,情報解析の支援のみを行うことに注意されたい.

支援技術の利用例

① 腎細胞癌におけるスニチニブ抵抗性分子メカニズムの解明:RIblastを活用することにより下図に示すような分子メカニズムが同定された.

② SARS-CoV-2の構造予測:CentroidLinAlifoldを用いることによりSARS-CoV-2のウイルスRNAの構造を予測した(下図).

支援担当者の研究概要

早稲田大学理工学術院バイオインフォマティクス研究室(https://www.hamadalab.com/)では,ゲノム,エピゲノム,トランスクリプトーム,インタラクトームなどの情報解析の技術の開発および実データの解析研究を行っている.バイオインフォマティクス人材の教育・育成のための教科書シリーズ「バイオインフォマティクスシリーズ」(全13巻が発行される予定)の企画も行っている( https://www.coronasha.co.jp/bioinformatics/ ).

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